こんにちはー 駆け出しブロガー、らーきいです!
今回は1994年リリース、B’zの7作目のオリジナルアルバム「The 7th Blues」に収録されている「闇の雨」を独自に解釈し、解説します!
初期のB’zには実のところ「名不倫曲」が目白押しなのです。星屑列車、赤い陽炎、Never let you go,,,そしてこの闇の雨ですね。
この楽曲は構成が少し複雑で、歌詞の視点が変わるためよく聞かないとイマイチ意味がつかみずらい曲でもあります。
主には女性視点から描かる”不倫でありながらそこに強い希望を求めた歌”、そしてとても悲しい内容だと考察しています。さて、それでは内容を考察していきましょう!
(以下の太文字にあたる部分は出典: 闇の雨 /作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘 からの引用です。)
1番メロ (冷たい雨~ )
「きみ」というのがこの楽曲の主人公、女性です。彼女はタクシーのシートに身をゆだね静かに目的地へと向う、夜の月曜日。そして「傷つけた人」というのは主人公の恋人の妻でしょう。最後まで歌詞を考察しないと不倫を歌っているとはわかりにくいのですが、ここでは先に種明かしをさせていただきます。
物語は彼女が今夜彼に会いに行くその出発からスタートします。
1番サビ (長い闇を走り抜け~)
サビで視点が彼女からのものとなります。ここから「あなた」というのが相手の男性を指しているわけです。
「長い闇」とは彼女の乗る車を包み込んでいるのかもしれませんが、それは彼女の恋の状況も強く示唆していると言えます。ここでの「あなたにもうすぐ逢える」は一時的な逢瀬ではなく、約束された二人として結ばれるという意味でしょう。そしてここまで不倫としておおやけにはできなかった苦しい想いや肩身の狭さを「長い闇」と例えています。
そして「長い闇」は今夜で終わる。今日彼と会う事はその約束がなんらかの形で実を結ぶという予定なのでしょう。記念すべき日、特別な夜となるはずなのです。
2番メロ (薄暗い昼~)
1番の雨の月曜日が今現在、そしてこの2番は彼女の回想シーンです。彼女は駅に向かいながら通り過ぎるビジネスマンたちを見ているのでしょうか。そして彼ら彼女らも自分と同じように恋をしている、そう考えます。
「待たされる人の気持ちがわかる」、とはまさに今彼女が待たされている真っ只中だということですね。何を待つのかと言えばもちろん彼のお迎え、そう、きちんとした関係か、もしくは正式な妻として迎え入れてくれるその時を指します。彼が後述の約束を果たしてくれる時です。
2番サビ (長い闇を走り抜け~、つらい事だけすべて~)
回想から現在の雨の月曜日に戻っていきます。彼はこの日までに彼女を強く抱いて「心配することはない」と言ってくれた、そして何もかも捨てられる、つまり「彼自身の今の家族も捨てて主人公と一緒になれる」と約束したのです。涙さえも見せました。彼女は完全に彼を信じたのです。つらい恋でした、それでもそんな思い出も雨が流してくれると信じます。もうすぐすべてが報われると信じています。
ラストサビ (長い闇を走り抜け~)
アウトロ (待ってるはず ~) 出典: 闇の雨 /作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
アウトロでは寂しい希望が歌われます。彼女を乗せたタクシーは長い闇を抜けて目的地にたどり着いたでしょうか。笑顔を浮かべた彼はそこで待っていてくれたでしょうか、それは歌詞では描かれません。推して知るべし、です。
どちらにしても彼女が「長い闇」を抜けきったのであれば救いがありましょう。
1メロの歌詞、「傷つけた人のことなど想わない」の漢字に想わない、と「想」を字をあてていますが、これは「想像する」の「想」、つまり不倫相手の家族の事までは想像しない、ということ。しかし歌詞全体を眺めると彼女はどんな理由があったにせよそこまで考えが及ばないくらい熱烈に彼に恋していたのかも、と思えてしまいます。そう思えば胸が苦しくなる歌詞です。
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