こんにちはー 駆け出しブロガー、らーきいです!
今回はB’zの18作目のシングルである「LOVE PHANTOM」を独自に解釈し、解説します!
1995年のリリースですが、おそらくB’zの楽曲の中でも1,2を争う代表曲だと思います。PHANTOMとは幽霊や幻想の事ですね。歌詞の内容も自分の中に見た恋の幻想がテーマです。長いイントロが特徴となっていますがオペラを思わせるようなコーラスとヴァイオリン、そしてそれに続くピアノの速弾が非常に美しい、、、つい聞き入ってしまうイントロです。
途中女性の声が入るパートがありますがアーティストの宇徳敬子さんが担当したことも話題になりました。
ウィキによれば
歌詞の世界観は、フランケンシュタインやドラキュラなど日常的でない主人公の恋をイメージして作詞したという
Wikipedia
とのこと。タイトルの通りですが”非日常的な”ドラマを表現したもの、ということですね。
この歌詞の内容を一言で言えば「恋人に対しての過剰な期待が幻想となってしまった物語」といえそうです。
有名曲なのでまつわるエピソードなどはいっぱいありますがそれはあとで後述していきましょう。
(著作権の関係により歌詞の表示が基本的にはできません。歌詞をつけての翻訳・解釈はこちら(楽天ブログ)でしておりますので是非どうぞ! 以下の太文字””くくりにあたる部分は出典: LOVE PHANTOM /作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘 からの引用です。)
イントロ英語歌詞
イントロに続く出だしですね、意訳してみましょう。
”私が何者か知っているだろう
今こそ私が何を愛し続けていたのかを伝えなくてならない
実は私は存在していない、生命ではないし、魂もない
なぜなら私は「ラブファントム(愛の幻想)」なのだから”
と、ここでいきなりこの存在(歌詞の主人公でなさそう)が「愛の幻想」であることを明かします。訳しても謎めいた歌詞ですよね、ラブファントムとは一体なんなのか!? さて歌詞に迫っていきましょう!
イントロサビ
ロックなサビに入ります。2010年代に入り”いらない、何も”という歌詞を切り取って断捨離掃除をするときの断捨離ソングとして日本中のご家庭で起用されていたらしいのですが(長いイントロ中にゴミ袋などを用意していたとか、、、)それもまた立派な解釈、、、 しかしここでは真面目にやっていきますw
Stop the time, shout it out とは「時を止めて、大声で叫べ」の意。
ここでは心焦がれた「君」を探し求めているという事が伺えます。「君」はいなくなってしまった? 僕のすべてを投げ出しても君を取り返したい、そのためには何もいらないと解釈できます。その激情の背景とはなんなのでしょう?
1番メロ
「君」が離れて行ってしまい、せわしい街に取り残される主人公。その心は落ち着かず今いるところにもなじめません。
交差点を渡る人々を見て思います。
「お前らはいいな、夢が残っている」。主人公は「恋焦がれた人が消えて、すべて俺には潰えてしまった、俺には何も残されていない」という心境なのかもしれません。
「交差点を渡る途中の人」とは夢や目標、生きる目的を持った人々、今の主人公と対局にいる人を見て「いいね」と思っているわけですね。
1番サビ
恋人として体を重ね合わせるうちに、ということでしょうか。
主人公はその恋人ではなく主人公自身のうちにみた「理想の恋人像」を見るようになっていきます。
その理想像と実際の恋人との間に少しのズレも許せない、そんな考え方になってしまっていた、ということなんですね。
間奏1
間奏に入ります。
主人公は恋人(というよりも恋人としての自身が思う理想像)に対し自身の考えを表します。
yin and yanとは中国哲学において「陰陽」を意味する言葉です。
陰陽は相反する2つの性質に分類する思想で、性別としては陰は女性を表し月・柔らかい・穏やか・受動的といった性質を持ちます。陽は男性を表し、太陽・硬い・活発・能動的といった性質を持ちます。
ここにおいては『Yin Yang』は「男女」を意味しているわけですね。
しかし2人で一つを主張する主人公に「君」が思うことは「私はあなたにつぶされる」ということ、主人公と実存する恋人との間に大きなひびが入っていることが伺えます。
よくよくここの意味を考えてみるとですが、男の方のダメダメ加減が見えてきます。
”君がいないと生きられない””抱擁なしじゃ意味がない”などの依存っぷりはもとより、「君」に対し自分が自由になれる、支えてくれるための存在として一方的ともとれるかなり自己中心的な捉え方をしてしまっています。
そんな男が女性の背中に滑り落ちてくるのというのはよくよく考えれば「マジか。」と思わざるを得ない気が、、、、
おそらく稲葉さんのスーパーボイスと曲の完成度の高さや凄みのせいでこのあたりの主人公像が「だめんず」と捉えられるとこはあまりなく、曲全体として「やっぱりカッコイイ曲!」という風な印象になっている感はありますね
2番メロ
「君」会う以前の心の様子が描写されます。それは風のない海のよう、退屈でした。
「君」にあったとき、心の中にぱっと花が咲いた。そんな感動と彩りがあったのでしょう。
2番サビ
「君」はもういないのです。
密着して一緒に過ごした日々がウソのよう。そして主人公は問いかけます。「君」は今俺たちの事をどう思っているのか、と。
まあしかし、どう思うも何もですが”潰される”とまで脅威を感じた相手から逃げられたわけですので女性サイドとしてはホッと一息ついているのかな、と思いますが、、、
魂が体から飛び出すほどに叫んだ「君」の名前。
今主人公は冒頭のせわしい街の中で独りぼっちです。君とともに自分の魂は消えて無くなってしまったかのよう。
まるで抜け殻のような体でとぼとぼと独り歩き続けるしかありません。
間奏2
ここで主人公は自覚します。
心が暴走してしまったのだと。その結果自分が見ていたものは「万能の幻」であり、「君」ではなかった。
そこにいたわり、慈しみのある愛はなかったのです。「君」はどのような気持で主人公から去っていったのでしょうか。
ここでやっと正気(?)に戻った主人公ではあるのですが、激烈な主人公の心の声は最後のサビで再度歌われます。
ラストサビ
アウトロ(女性パート)
女性のパートが入ります。
ここで幻を愛していたのは暴走した主人公の事でしょう。
それを彼女は冷静に見つめている、ということでしょうか。
”Can you hear the sound
It’s my soul
I will give you anything anything you want,,,,,” 出典:LOVE PHANTOM /作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
最後に歌詞として残っているパートです。楽曲の中では実際に発話されていませんが訳を残します。
”その音が聞こえるか? それが私の魂だ、君の望むものはなんでも、なんでも差し出そう、、、”
これはおそらく冒頭のセリフを言ったであろう「ラブファントム」のセリフなのでしょう。
さて、この「愛の幻想」、一体何者なのでしょう? やはり主人公自身ではないようですね。
僕の解釈ですがこれは主人公の心が作り出した「幻」、熱烈に恋人を愛そうとする、もう一人の主人公の人格、もしくは幻影ではないでしょうか。
二重人格と言ったらちょっと違うかもしれませんが、主人公は恋人を愛するあまり主人公にしか見えない「恋人の幻」を作り上げてしまいました。それは主人公は歌詞の中で吐露している通りです。
しかしその幻を熱烈なまでに愛し続けたのも実は主人公自身ではなく「自分自身の幻」だった、それが「ラブファントム」の正体ではないのか、、、 平たく言えば途中まで狂気じみた事を言い放っていた主人公は「ラブファントム」に憑りつかれていた、ということでした、、、私らーきいの想像ですが、こういう解釈はいかがでしょうか?
次ぺージ: LOVE PHANTOMにまつわるエピソードなどなど
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