こんにちはー 駆け出しブロガー、らーきいです!
今回は米津玄師さんの13枚目のシングル、KICK BACKを独自に解釈し、解説します!
藤本タツキさん原作の少年ジャンプ連載漫画、MAPPA制作のアニメ「チェンソーマン」のオープニング主題歌にもなっています。
米津さんはドラマやアニメとタイアップになった時には原作を相当研究して作詞作曲を進めるらしいですが、米津さん自身、今回は特に原作漫画のファンだそうで楽曲の制作にも力の入れ込みが伝わってきます。
僕もチェンソーマンを見ていますが、その主題歌とアニメのハマりっぷりはすごいですね。ループでオープニングを見たくなってきます。
また、もう20年前となる2002年にリリースされたモーニング娘。の14枚目のシングル「そうだ! We’re ALIVE」からの歌詞が引用されていることも話題になりました。
”努力 未来 A BEAUTIFUL STAR”という歌詞を使用するためにわざわざモーニング娘。の音楽プロデューサーであるつんく♂氏の事務所に許可を取っています。
つんく♂氏は「すでに有名なアーティスト(米津氏)が、テレビアニメのタイアップの新曲の中で(モー娘の楽曲の)一部だけを使用したい」という、一見特殊な許可申請に戸惑い、「同じクリエーターとしては『え?どういう意味だろ』と最初は理解出来ませんでした」という事だったそうです。
ですが結果としてつんく♂氏はサンプリングを快諾し、できあがったKICK BACKの音源を聴いた同氏は「才能の塊というのは本当に恐ろしい。(中略)”作品ってこういうことだよなぁ”」と漏らしたとのこと。(元記事はこちらのサイトから Oricon music website)
つまりこのサンプリングは楽曲を解釈する上でももっとも重要な部分と言えそうですね。
歌詞全体を見たところこの歌詞はタイアップ作品とのかなり深いリンクがあるように思いますので、解釈にあたりアニメ「チェンソーマン」のあらすじをざっと見てみましょう。アニメ第一話分くらいのネタバレになってしまうので作品をこれから観る予定の方はご注意!
死んだ父親の膨大な借金を背負ってしまった少年、デンジは極貧生活を送りながら相棒であるチェーンソーの悪魔、ポチタと共にデビルハンター(害をなす悪魔を退治して報酬を得る職業)として生計を立てていたが、付き合いのあったヤクザの裏切りにより理不尽にも命を落としてしまう。デンジの死後にその血を飲んだポチタはデンジと融合(契約?)し、デンジは悪魔と一体となった人間、チェンソーマンとしてこの世に復活する。
チェンソーマンを発見した悪魔駆除の専門家グループ、公安。つかまったデンジはそのリーダー格であるマキマより次のような宣告を受ける。”君の選択肢は2つ、悪魔として私に殺されるか、人間として私に飼われるか”
マキマのグループに入り、公安のデビルハンターとして活動を始めるデンジ。その次なる展開はー
という感じです。
他にも細かな話題や周辺情報は山ほどありますが、それは他の解釈サイトさんにお任せします。さて長い前置きと説明になりましたがそれでは歌詞の解釈を進めてみましょう!
(著作権の関係により歌詞の表示が基本的にはできません。以下の青字太文字にあたる部分は出典: KICK BACK /作詞作曲:米津玄師 からの引用です。)
イントロ~:努力 未来 A BEAUTIFUL STAR x4
一番メロ:ランドリー今日はガラ空きでラッキーデイ~
最初からですが「そうだ! We’re ALIVE」からのサンプリングである”努力 未来 A BEAUTIFUL STAR”の登場です。とりあえず歌の雰囲気とこの歌詞の意味はまったくマッチしておりません。むしろ逆を行っている感じですね。この歌詞の比較解釈については後述したいと思います。
この一番メロから読み取れる状況って何でしょう? ささやかな幸せ、幸せに生きたい、楽に生きたい、何か自分が欲するものを手に入れたい。そこには極貧生活から少しでも楽な生活にしたいというデンジの心の内が聞こえると思います。
普通に「楽して生きていたい」と聞いたら「オイ、そんな簡単に楽にはならんよ」と突っ込みたいところですが、デンジの生活ぶりと見てみるとそんな突っ込みもする気が失せてしまうほどの極貧ぶり(しかもシリアス)にびっくりです。
でも「楽して生きていきたい」っていうこのフレーズって結局、貧乏でも金持ちでも、みんなこういう風にどこかで思っているんじゃないでしょうか。
楽になるかどうかって結局お金の問題は本当に一部なんじゃないかとも思います。みんなそれぞれ違った悩みがありますからね。
さらなるハッピーを目指すデンジにはとりあえず「女性の胸を揉む」非常に10代にありがちな(!)当面の目標がありますが、”この手に掴みたい あなたのその胸の中”というフレーズも「胸を掴みたい」という風に連想させられますねw
それにしてもですが”ランドリーガラ空きでラッキー”くらいに思えるのはやっぱり幸せですね、このあたりは難しいことは考えないデンジの性格を反映させているようにも感じます。
一番サビ:ハッピーで埋め尽くして レストインピースまで行こうぜ~
レストインピース(Rest in peace)というのは「安らかに眠れ」という意味で英語圏の墓石などにはよくそのように彫ってあります。
アニメから解釈すれば”マイハニ―”はマキマを指していると言えそうです。
苦しい生活でもポジティブ思考でハッピーに、そしてそのまま死ねればいい、あれほどしんどかった過去でさえ「それほど悪くなかった」と思えるほどマキマに惚れてしまったデンジの心の内を表現しているのでしょうか。
”アイラブユー貶してくれ 全部奪って笑ってくれマイハニー”の歌詞にはマキマへ一方的に思いを寄せる部下デンジと、何を考えているか分からない上司マキマ(おそらくデンジの事は眼中にない?)との対等にはならない歪んだ愛情関係が表現されているように見えます。
歌詞続きは次のページへ!
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