B’z 楽曲レビュー#44 / 黒い青春 独自に解釈&解説!

B'z 楽曲レビュー

2番メロA

ケンカのあとに 抱き合うような
やんちゃな日々には縁がない
痛みを学ぶ 時期もプロセスも 人それぞれってこと

そうね、みんながみんなそうやって子供くらいの時からガチンコのコミュニケーションとるわけじゃないです。状況は千差万別、そんなのできない、そういう環境じゃない、お母さんがそんなことしちゃ怒るから、それぞれいっぱいに理由があるでしょうけど。

2番プリコーラスA

届くこともない 手紙をかいて
想い飛び散らし 夜を明かす
迷惑してないでしょ?

誰にも迷惑をかけないように、でも自分の中では妄想や思いがどんどん膨らんでいく。それは自分の好きなように文字にしてみても決して出すことはない手紙ということでしょうか。そのままゴミ箱に、よくても誰にも見つかることのない引き出しやフォルダーに収めれられておしまい。いいでしょ、誰も迷惑していないでしょ? こうしてさらに抑圧が高まっていくかのよう。

2番プリコーラスB

きみのことがね 好きですたぶん
ボクに点数つけないから

この歌詞、最高ですよね。
”君が好きな理由は、僕を評価しないから” これを倒置法で歌うんです。信じられないセンス。
評価されることが大嫌いだから、なぜならボクの評価は常に低いから、ということかな。さりげなく「たぶん」がついています。なぜなら相手が自分を評価しているかどうかはっきりわからないからですよね。
だって彼女(or 彼)と主人公(ボク)はほとんどか、全く直接会話をしていないから。だから”多分、君はボクのこと評価していないよね?”となります。もしくは”君””ボク”に対して”無関心”だとわかりきっているからかもしれません。まるでファンがアイドルを見ているかのような距離感。

すごいですよ。この短い2行でここまで意味を持たせ、そしてリスナーの共感を得てしまうのがスゴイ。

2番サビ

暗闇の中でうろうろしている ボクの何だか 黒い青春
アタマの中の世界がぶくぶく 小さな部屋でふくらんでゆく
だれも知らない 自分だけの新世界

わかるような気がします、「黒い青春」ていうのは若さと楽しい人間関係を望んでいるのに、自分の希望通りには(全く)進まない”暗闇の中でうろうろしている”時間なんですよね。”何だか黒い”というのもわかる、、、 個人的に解釈すれば”ホントはもっと明るいハズなんだけどなあ、、、”という一抹の残念感が相当残っている感じでしょうか。
現実がうまく行かなきゃあとは妄想が膨らんでいくに決まっているじゃないですか! そう自分だけの新世界ですよ、、、

明るいばかりが 若さじゃないんだ
光と影は支えあう

暗闇の中でうずくまっている ボクの素敵な 黒い青春
夢の中だけで生きようなどとは 思わないよ 心配しないで

そんな、誰も「若さ」と「明るさ」を直結したりしないよ!
でも確かに少しくらい相関関係はあるかもしれません。若いからって明るい奴もいれば、そうはなれない奴だっていっぱいいるってこと(もはや少数派とも言い切れなそう、、)

そんなネクラな”ボク”も”妄想で生きていこうとまでは思っていないよ”、と言っています。心配しないで、と。

わずかでいいんだ わずかな光が 見えていれば それでいい
あとは大丈夫 いつかそこに行くよ
       出典: 黒い青春 /作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘 からの引用です

最後に主人公が望むのは”光”、つまり希望ですね。どんな形でもいい、その本人が望む希望さえあればそれに向かって歩き出せる、ということでしょう。”光芒”でも光を歌っていましたがそれはかなり年齢が上になってからの話、ここでの主人公は青春まっさかり(?)ですがそれでも”光”が必要ですね。

この歌詞は人前では明るく振る舞うのが難しいと感じる、言わゆる「ネクラ」気味なティーンエイジャーの心の内を歌ったものだと思います。

B’z歌詞を聞いていてよく思うんですが、歌詞の内容や主人公は稲葉さん本来のキャラとはかなり違うのにその別人格の思考や感性、そのグループの人たちが持ってる「あるある」を高いレベルで緻密に描き出せているよなあ、という事ですね。そういう男子を見つけてインタビューでもやったのかな、というような出来栄えだと思います。

この楽曲で言えば、稲葉さんは高校の時はバンドも組んでいてどちらかといえばかなりリア充サイドの人だったと思うんですが、主人公の暗さや抑圧された心境の描写などは見事としか言いようがありません。稲葉さん自身はもしかしたらリア充であっても、あまり「ネアカ」な人ではなくこうした主人公のような心境はある程度抱えていたのかもしれません。

ブログ主自身はもともと明るい性格です。でも高校までの周りの友達はアニメやゲームが大好きなちょっとコミュニケーション下手で自分の趣味の世界が大好きで、リアルの女の子とは全く縁のないような友達が多かったです。そして僕自身も行動や嗜好はそっちよりだったので、女の子に興味はすごくあったのに全然モテず、行動は空回りしっぱなしなかなりイタイ学生時代だったと思います。その強烈な経験があるからか、この歌はかなり好きです。いろいろと頑張って自己変革するまでは僕自身の青春も主観的には「真っ黒」でしたからね。

解釈とは関係ないんですがブログ主の妹もどうやらこの曲が好きらしく、彼女の車内ではよく流れていました。そうか、お前もそういう十代だったのか、、、という少々穿った見方をしていた兄であります。

最後に!

なんかこの歌詞を見て思い出したのが「朝起きたら自分がでかい毒虫になってました!」というブラックユーモア抜群の小説を書いたチェコの作家であるカフカの名言なんですが
「将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。将来にむかってつまずくこと、これはできます。いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。」という一節です。彼はこれをラブレターに書いたそうです。”ほんとに口説く気あるのか?”とツッコんでしまいたくなりますね。それでもラブレターを出すだけ根性と度胸があったと思うんですが、もしカフカが「黒い青春」の歌詞を聞いたらなら多分気に入ったんじゃないかな、と思います。
、、、、全然脈絡なくてスイマセン、以上です。

この記事が面白かったら下のバナーをポチっと!

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 PVアクセスランキング にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました