ばーっと聴いていくともう未練たらたらな心の内を歌っているように聞こえますが、果たして本当にそうなんでしょうか。というのもそう素直に受け取れないキーワードが随所に出てくるからです。
そもそも主人公と「君」はかつて恋人か恋人に近い関係であったと思われます。そして何らかの理由で別れがきた。そう考えるのが自然ですが、さてこの二人、どっちが別れを切り出したんでしょうね? あなたはどう思いますか?
僕はおそらく「主人公」が「君」を振ったのではないかな、と思うんです。2番のサビにこうあります
”ただ気になって仕方ない勝手な自分を抑えられそうにないだけ”
「勝手な自分」とありますが、何故「勝手」と言っているのか考えてみます。そう、自分で相手に別れを切り出しておいて、それでいて相手の事を度々思い出してしまう、だから「勝手な自分」なんです。主人公はおそらく単純に「君」が嫌いになった訳ではなく、何らかの事情があって別れ話をしたのでしょう。例えば「遠いところへ行くことになった」、「実は主人公は既婚者だった」、「一時的だが強く想ってしまう別の相手が現れた」等など、、 いろいろ考えられるかと思います。ただその結果、それなりに好きだった「君」を振ってしまったということではないでしょうか。そしてその経緯と行動は「君」にとって悲しい結果となったことが想像できます。主人公は「君」が感じたであろう心の痛みに対してとても強い罪悪感を感じている、それが「僕の夢に度々現れる君」の正体ではないでしょうか。
だからなのでしょう、最後の歌詞は ”笑ってくれれば僕の世界は救われる”、つまり「君」を悲しませた主人公自身も罪の意識を感じている今、少なくとも「君」が笑ってくれるのであれば(≒深く傷つけてしまった「君」が今幸せであるなら、もしくは、主人公を許してくれるなら etc.)、主人公は救われた気持ちになれる、ということだと思うんです。
途中の歌詞で”昔に戻りたいんじゃない””やり直せるかどうかなんでどうでもいい”と言っているので、別れたことに対する後悔の念がない事は分かると思います。「君」と一緒に歩いた昔を思い出しているのに“一人歩いた”と歌詞で言っているのは「その時点で”君”と一緒にいた回想をストップして、今、”君”に対してどうすればいいか、何ができるのかを考え始めてしまった」と僕は解釈しています。「もう一度会いたい」と言っているのは振ってしまった「君」に対する相当な罪悪感が主人公にはあるからでしょうか。だとして実際に会うこと再びができたら一体何を言うつもりなのでしょうか。
許しを請うのかもしれません。相手が今どう思っているのか、自分が今できることがないか、それを「君」に聞いてみたいのかもしれません。
しかしこれ以上の類推は難しいです。どんな事情があり、どうしてそうなったかを考えるヒントは歌詞から見つけ出せません。
そう考えていくと、ただ昔の恋人を思い出している未練ソングではないことが分かりますよね。もっと痛みを感じ、相手の心に一生懸命に触れようとしている詩です。作詞者には歌詞の元になるような深い話があるのかもしれませんが、、、、 それは想像にお任せということでしょうか。
終わりに!
以上は私らーきいによる独自解釈ですのでもちろん別のとらえ方をされる方もいるかと思います。なにより稲葉氏が「いや、そうじゃないよ、全然君勘違い」と言ってしまったらお終いですが、一つの解釈として受け取っていただければと思います! それでは今日はこの辺で!
僕
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